英G1キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(3歳以上、芝2410m)が現地2024年7月27日にイギリスのアスコット競馬場で行われ、7番人気タイの伏兵ゴリアットが中団追走から直線半ばで抜け出すと、ゴール前では鞍上のC.スミヨン騎手が手綱を緩める余裕で完勝した。
1番人気のオーギュストロダンが同厩のハンスアンデルセン(9番人気)とルクセンブルク(4番人気)を先に行かせ、2番人気のレベルスロマンスと並ぶように3、4番手を固める。これらを見るようにゴリアットは5番手から続き、3番人気のブルーストッキングが序盤の最後方から6番手に上がって最終コーナーを回った。
直線入口でレベルスロマンスが先頭をうかがうと、オーギュストロダンは内ラチ沿いをすくって応戦。叩き合いになるかと思われたが、2頭の外から持ったままの手応えでゴリアットが並び掛け、残り2ハロン標識から満を持してのスパートで抜け出す。その後はスミヨン騎手が繰り返し振り返る余裕で追いすがるブルーストッキングに2馬身1/4差をつけた。
さらに3馬身1/4差の3着にレベルスロマンスが続き、オーギュストロダンは勝ち馬にかわされると失速して5着に沈んだ。
ゴリアットはフランスのF.グラファール調教師が管理するアドラーフルーク(父インザウィングス)産駒の4歳セン馬でG1初制覇(重賞2勝目)。前哨戦のG2ハードウィックステークスではアイルオブジュラに3馬身3/4差をつけられて2着に完敗していた。これで通算成績を9戦5勝(2着2回)としている。
レース後のグラファール師は英競馬メディア『attheraces.com』などに対して「私の馬は流れるペースを好むし、こんな風に加速できるから、厳しいペースになりそうなここに来たんだ。前走のロイヤルアスコット(ハードウィックS)はかなり行きたがったのでね」と挑戦の狙いを明かし、この日は折り合いがスムーズだったことを勝因に挙げた。
なお、グラファール師は今後のゴリアットについて、セン馬のため凱旋門賞の出走資格がないことから「ブリーダーズカップやジャパンカップ、全ての選択肢がオープンだ」とし、現時点で具体的に話せることはないとコメントしている。
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