インバウンドが増える中、東京・大井競馬場のフリーマーケットに多くの外国人観光客が訪れている。彼らが訪れる要因は何なのか。そこには、フリマならではの様々な魅力が関連していた。
■“午前中の開催”が外国人客にマッチ
週末に開催されている、大井競馬場トウキョウシティフリーマーケット。およそ400の店が並んでいる。
訪れる人は、多い時で一日およそ8000人。外国人観光客の割合は3割ほどで、夏や年末になると5割ほどにまで増えるという。
外国人観光客は、なぜ大井競馬場のフリーマーケットに集まるのか?
オーストラリア人観光客
「安くて種類が多いです」
アメリカ人観光客
「日本では朝早く買い物するのが難しいので、インターネット検索でいろいろ探して、この場所を見つけました」
アメリカ人観光客
「日本人がどんな感じなのか、日本文化がどんなものなのか見てみたいです」
そもそもフリーマーケットは、午前中の早い時間から開催されることが多い。時間が限られる外国人観光客にとって、貴重な時間の午前中の開催がマッチし、人気となっているのだ。
さらに、日本人と交流できるという点も醍醐味なのだという。
出品した人
「(Q.値下げ交渉は?)ありますね。思いっきりされますけどね。何万円のやつを100円にしてくれとかね、いるんですよ」
■こけし人気「かわいい」「他にはない」
こうした中、外国人観光客に特に人気になっているものがあるという。それが「こけし」だ。
アメリカ人観光客
「とてもかわいくてユニークなものだと思いました」
ギリシャ人観光客
「こけしの写真を本で見ました」
アメリカ人観光客
「他にはない手工芸品だと思いました。写真を検索したら、日本伝統の物だと分かりました」
「(Q.家に飾りますか?)はい。2つ買ったので、1つは友達にあげるつもりです」
会場では、こけしが数多く出品されていて、様々なタイプのこけしをじっくりと品定めしていた。
ギリシャ人観光客
「こけしの写真を本で見ました。幸運のためにこけしがあると書かれていて、そのメッセージ性がとても好きです。デザインも気に入りました。1つ800円で買いました」
こけしを出品した人は、外国人観光客のために集めた人や、家族が持っていたものを出した人もいた。
出品した人
「こういうこけしだったり、ゲーム類、カメラ。こういったものがインバウンド狙い」
出品した人
「(Q.なぜ、こけしを?)おばあちゃん、おじいちゃんが家のものを片付けてほしいということなので。私たちは使い道がないんですけど、どなたか引き取って大切に、これからも引き継いでくれる人がいたらいいなという思いで売らせていただいています」
■フリマに「キャッシュレス決済」導入
こけしが海外の人から人気ということだが、大井競馬場のフリーマーケットではインバウンドに対応するため普及しているものがある。それが、キャッシュレス決済だ。
出店しているいくつかの店では、カード決済ができるようにレンタルで決済端末を導入したり、PayPayなどのQRコード決済を利用できるようにしていた。
日本のキャッシュレス決済は世界に比べて、やはり遅れている。
経済産業省によると、去年のキャッシュレス決済比率はおよそ4割で、126兆7000億円となっている。これはキャッシュレス決済比率9割超えの韓国や中国の8割超えと比べると、まだまだ普及していないのが分かる。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年6月10日放送分より)
[テレ朝news]